包括型ケアコミュニティによる「エイジレス ヘルシーライフ」継続支援事業

• 日常生活に課題を抱えている高齢者や障害者が安心して利用できる住まいや、ライフステージのその時々に必要とする支援の量や内容に応じて柔軟かつスムーズに住み変えられる包括的な環境が不足。
• 障害福祉、介護、医療等、制度間の包括的な情報共有や継続的な相談支援体制が不十分であり、高齢者・障害者のニーズの変化に沿い包括的にケアをする施設や、健康的な生活維持、生活機能の向上や介護予防を意識した多面的自立支援プログラムの提供やその継続的支援システムがない。
• 近隣地域では、急激な超高齢社会化と共に独居高齢世帯が急増し、民生委員のなり手も高齢化し、また丘陵地かつ閑静な住宅地のため、移動困難が生じやすく閉じこもりがちになるといった課題がみられる。

• 特別養護老人ホームや障害者グループホームをはじめとした多様な福祉事業を運営する提案者が、サービス付き高齢者住宅と短期入所施設および、地域開放の健康維持増進施設、地域交流施設の入る「サンサーラ」を整備し、年齢にかかわらず（エイジレス）に、活き活きとした人生（ヘルシーライフ）を過ごせるよう継続的に支援。

＜ハード面の取組＞

• サービス付き高齢者向け住宅「サンサーラ・レジデンス」（28戸）：住戸面積約20m2。トイレ、シャワー、電動ベッド、洗面、収納などが備わる。
• 高齢者・障害者短期入所施設「サンサーラ・ショートステイ」（6床）
• 居宅介護支援事業所、訪問介護事業所
• 健康維持増進施設「クラブ・サンサーラ」
• 地域交流施設「サンサーラ・カフェ」
• 食事サービス施設（別棟）

＜ソフト面の取組＞

• 「クラブ・サンサーラ」：集団プログラム（ヨガ、太極拳、朝体操、サーキットトレーニング等）および、トータルヘルスチェックを受けて個別の運動プログラムも可能。理学療法士、医師、ケアマネージャー等の専門職がチームでサポート。サロン・文化教室や健康に関するレクチャーも行う。
• 「サンサーラ・カフェ」：食事サービス施設で調理した管理栄養士考案のメニューを提供。また店内では法人が運営する就労継続支援B型事業所で作られたクッキーを販売。

• 20人の高齢者が入居。要介護未認定の方も多く、介護保険制度等で対応できないニーズに対応できていると考える。食事の用意や買い物の負担、夜間の不安から解消されたという声が聞かれる。
• クラブ・サンサーラは会員数90人（H30.9末）。健康増進もあるが、むしろ友人ができた、外出の機会ができた等、社会参加の点での効果を実感する声が聞かれる。
• サンサーラ・カフェ利用者は延べ15,070人（H28.9〜30.9末）。地域住民や入居者と家族、併設施設利用者・家族等に広く利用されるようになりつつある。また就労継続支援B型事業所で作られたクッキーを障害者が納品・販売し、障害者の社会体験、就労訓練および活動の周知も図られている。

• 要介護になる前にサ高住に入居し介護予防してほしいというコンセプトがまだうまく伝わっていない。介護予防としての住み替えの意味を、より多くの方に伝えていきたい。
• ショートステイは、スタッフの人材が確保できておらず、まだ稼働できていない。

配置図・平面図等一式（PDF）

「サンサーラ・レジデンス」　基本データ
【住宅・施設の形態】 サービス付き高齢者向け住宅
【敷地面積】　21,195.50m2
【延床面積】　2,102.42m2
【構造・階数】　鉄筋コンクリート造　2階
【住戸面積・住戸数】　19.43m2～21.05m2　　28戸
【住戸内設備】　トイレ、洗面、収納
【共同利用設備】　浴室、食堂、ロビー、台所
【管理開始年月日】　平成28年9月
【家賃】　73,500円
【共益費】　27,000円
【管理費】　22,680円
【食費】　48,000円
【入居状況】　20戸
【平均年齢】 　83歳
【平均要介護度】　要介護1
【スタッフ体制】　相談員1名、補助員2名

• フォローアップ調査の報告書（PDF）
• 検証報告（PDF）