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「スマートウェルネスタウン(船橋モデル)」構想

事業・評価の概要

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プロジェクト名称 「スマートウェルネスタウン(船橋モデル)」構想
代表提案者 野村不動産株式会社
共同提案者 野村不動産ウェルネス株式会社、株式会社ファミリーネット・ジャパン
対象地域 千葉県船橋市
選定年度 2015年度
事業タイプ
事業概要

 大手不動産開発会社が、船橋市に高齢者世帯の生活支援・多世代交流を備えたサービス付き高齢者向け住宅1棟・126戸と関連する複合施設(訪問介護・デイサービス・居宅介護支援及び地域交流施設等)を整備する。サ高住の整備によって生じた近隣との住み替えなど入居動向の変化と、交流施設等を整備することによる地域コミュニティの変化について調査を行い、拠点型サ高住の整備が地域に及ぼす効果について検証する。

概要資料 概要資料(PDF)

評価概要(評価委員会での評価)

 デベロッパーが今後の駅前開発において、拠点型サービス付き高齢者住宅の整備を行う在り方としてのモデルの検証を期待したい。マンション群の隣接地に、その機能を補完するような地域循環居住の実現に寄与することも評価した。

備考

施設紹介HP

グッドデザイン賞受賞資料

※事業概要や評価概要等は選定時の内容であり、実際と異なる場合があります。

事業のフォローアップ

(1)取り組みの背景
  • 東武アーバンパークライン「新船橋」駅前の「ふなばし森のシティ」(千葉県船橋市)は、約1,500戸の住宅に加え、商業施設、医療施設、保育施設を備えた多世代の暮らしを豊かにする街を目指してつくられた大規模複合開発地である。
  • 開発後、高齢者が元気に暮らせる住環境を拡充するため、地域の医療・商業等と連携し、当地区の地域包括ケアシステムを担う拠点である「高齢者向け住宅」を整備することになった。
  • 平成27年度モデル事業選定後、生活支援・介護予防・交流サービスを備えた、自立高齢者を対象とした、サービス付き高齢者向け住宅「オウカス 船橋」を整備、平成29年10月に入居開始。
(2)取り組み内容
  • サービス付き高齢者向け住宅の整備

野村不動産グループのサービス付き高齢者向け住宅「オウカス」の第1号。

 

  • 既存コミュニティと入居者のコミュニティの融合を図る取組

〇 新たなサービス「こころとからだの健康」サポートの取組

  • 入居者の健康寿命を延ばすサービス、コミュニティづくりのためのサービスとして、「こころとからだの健康」サポートを提供。

〇 入居者と地域住民を融合させる地域コミュニティイベントの取組

  • 建物内のフィットネススタジオ・コミュニティカフェを地域にも開放し、入居者と地域住民が利用できるフィットネスプログラムと喫茶等を開催。

〇 入居者が地域活動に参加できるサポート

  • 本住宅が自治会活動にも参加し、入居者が地域に出向き、地域住民と交流する等、地域との関係づくりを支援。

〇 健康プログラムの効果検証に役立てるエビデンスづくり

  • 「入居前」と「入居後(少し経過した頃)」を比較し、入居者の健康状態の分析を実施。

 

  • 入居者の健康状態に応じて、介護・医療サービスをシームレスに利用できる地域包括ケアシステムの構築

住宅周りの病院、市保健福祉センター等と連携し、入居者の身体の弱化に応じたサポート体制を構築。

(3)取り組みの成果
  • 子世帯による地方の親世帯の呼び寄せニーズへの対応
  • 提案当初から本住宅の入居者は子世帯の呼び寄せや近接地からの移り住み等を想定していたが、実際には入居者全体の6割が呼び寄せであった。
  • これは、自立と介護の違いによるものと思われる。一般的な高齢者住宅では、介護ニーズが切迫してから入居を検討するケースが多いため、地方からの呼び寄せを検討・準備する時間や入居者本人の体力・身体状態からも厳しいと考えられるのに対して、本住宅は自立向けで検討時間・入居者の身体状態共に条件が揃っていた。

 

  • 高齢者本人と家族の接点を持てる仕掛けの活用
  • 提案当初から、本住宅では、親子世帯の近居を意識しており、また自立高齢者を対象とするため、高齢者本人と家族が接点を持てる仕掛けを幾つか用意していた。パーティルーム、ゲストルームやイベント等であり、開設後、入居者と家族による利用が多い。
(4)今後の取り組みの方向性・課題
  • 親子世帯の住み替え・呼び寄せ等、地域循環居住の可能性について
  • 提案当初は、近接の分譲マンションの入居者の呼び寄せが多いことを想定していたが、実際に近接のマンションの子世帯による呼び寄せは少なかった。本モデル事業の結果を踏まえると、分譲マンションの入居者属性に応じて特性が異なることが想定され、本知見を今後の地域循環型居住の可能性に役立てたい。

 

  • 自立高齢者を対象とする高齢者向け住宅の可能性について
  • 本モデル事業における蓄積を踏まえ、高齢者が要介護になりづらい住まいづくり等が対外的な評価を得られた。今後、当社は同様な住宅を展開していく予定である。本モデル事業で得た知見を活かし、自立高齢者を対象とする「高齢者向け住宅」を展開できれば良いと考える。今後も、本モデル事業の成果を共有しながら、高齢者が元気に住み続けるための環境整備が進めばよい。
(5)配置図、平面図等

配置図・平面図等 配置図・平面図等一式(PDF)

(6)建物諸元等

【住宅・施設の形態】 住宅
【敷地面積】 4,632.58㎡
【構造・階数】 鉄筋コンクリート造 地上6階建て
【住戸面積・住戸数】 19.12㎡~50.23㎡  125戸
【共用施設】大浴場、ダイニング、ラウンジ&ライブラリー、ゲストルーム、ゲストダイニング、

      フィットネススタジオ、カラオケ&シアタールーム、コミュニティカフェ、多目的室、

      医療連携室 他 
【管理開始年月日】 2017年10月
【家賃】 1か月 76,000~234,000円(非課税)
【管理費】 1か月 50,000円(1人入居・非課税)、60,000円(2人入居・非課税)
【サービス費】 1か月 55,000円(1人入居・税別)、85,000円(2人入居・税別)
【食費】  39,000円/人(1日3食×30日・税別)
【入居状況】 124室満室(1室モデルルーム)/入居者総数145名

       (インタビュー当時(令和元年12月))
【平均年齢】  60歳代~90歳代 

(7)事業者からひとこと
備考

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