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雇用促進住宅インクルージョン推進事業(健康促進住宅はしま改修工事)

事業・評価の概要

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プロジェクト名称 雇用促進住宅インクルージョン推進事業(健康促進住宅はしま改修工事)
代表提案者 社会福祉法人 岐阜羽島ボランティア協会設立準備委員会
共同提案者 特定非営利活動法人 岐阜羽島ボランティア協会
対象地域 岐阜県羽島市
選定年度 2014年度
事業タイプ
事業概要

障害者支援事業を行うNPO法人が社会福祉法人を設立し、羽島市にて行き場のない触法障害者(児)等を対象に、雇用促進住宅の改修により、公的住宅7室、共同生活援助室10室、交流施設・食事サービス施設を整備する。障害者(児)の特性に応じ、相談・地域移行支援サービスの提供を行う。

概要資料 概要資料(PDF)

評価概要(評価委員会での評価)

雇用促進住宅の再生という見地でも、触法児童や障害者の居住安定確保や就労支援という見地でも、社会的意義が大きく、評価できる提案である。

備考

※事業概要や評価概要等は選定時の内容であり、実際と異なる場合があります。

事業のフォローアップ

(1)取り組みの背景
  • 近年、矯正施設等からの出所者に障がい者が多数存在しており、当事者への福祉支援の欠如により再犯に至る案件があることが認識されている。また、児童養護施設等を退所する児童の中にも障がいを抱え施設退所後の住まいや仕事に困り行き場を失う者がいる。
  • 再犯防止のためも福祉を必要とする者等を保護観察で福祉サービスへ繋げることへの必要性の認知度も上がってきているが、実際に非行や罪を犯した者を受入れる社会福祉施設は限られている。
  • 障害福祉、子育て支援、社会的養護、更生支援に関する事業活動のほか、ボランティアセンター事業や制度外の事業活動にも幅広く取り組む提案者は、2011年3月に雇用促進住宅2棟の譲渡を受け、「健康促進住宅はしま」として順に改修し事業運営を開始。提案時までに自立援助ホーム「Ohanaの家」、共同生活援助「GH健康促進住宅」の一部、児童福祉施設退所者等アフターケア「Lalaの部屋」の事務所・交流室の改修を行っていた。
(2)取り組み内容
  • 雇用促進住宅の未改修部分について、公的住宅、共同生活援助、交流施設・食事サービス施設を整備。行き場のない障害者(児)や突然行き場をなくした者への住まいの提供と共に、生活支援や相談・地域移行支援サービスを提供。

<ハード面の取組>

  • 公的住宅(アフターケア「Lalaの部屋」)(7戸):1戸の定員2名で、バリアフリーとし、プライバシーを保てる個室として改修。
  • 共同生活援助「GH健康促進住宅」10戸:1戸の定員2名で、バリアフリーとし、プライバシーを保てる個室として改修。また、2戸を共用の交流施設・食事サービス施設として改修。

<ソフト面の取組>

  • アフターケア「Lalaの部屋」:児童福祉施設退所者等アフターケア事業として、提案法人内の障害者相談支援事業所等と連携を図り、居住、就労、福祉サービス、生活支援サービス等、個々のケースに応じた支援を行う。突然住まいを失った時や、自立生活訓練の場などにも活用。
  • 「GH健康促進住宅」:知的障害者・精神障害者の共同生活援助として運営。自立度が比較的高い利用者が入居し、ここから就労継続支援B型・A型などの福祉サービス事業所や一般企業にも通う。
  • 自立援助ホーム「Ohanaの家」:家庭にいられず働かざるを得なくなった15〜19歳の女子に、生活の場と就労援助、日常生活の相談など地域生活に向かって支援する。*本提案以前に同じ住棟内で整備済
(3)取り組みの成果
  • 開発許可の条件により福祉施設を2号棟にまとめて設置。法規上の困難さがあったが、岐阜県建築事務所、羽島消防署の理解と後押しにより、同一棟に設置することができた。
  • 階段室型住棟のため、階段により上下左右に分断されており移動に時間がかかる面があるが、2人1戸(場合によっては1人1戸)という少人数の生活空間は、集団生活内で1人の時間を確保でき、個人のプライバシー保護については良いと感じられる。
  • 同一団地に一般入居者とGH、Ohanaの家、LaLaの部屋があり、入居者間の交流は、交流室や娯楽室の設置等工夫している。利用者のお互いの信頼関係構築には時間がかかる場合もあるが、こうした現状も含めて、この場所はインクルージョン社会の第一歩となっている。 
(4)今後の取り組みの方向性・課題
  • 以前より取組んできた行き場のない子どもの社会的養護活動や障がい児(者)の地域生活をさらに進め、刑の一部執行猶予制度における地域移行支援の課題を見据え、地域のネットワーク強化を図る事業運営に取り組むことが重要。 
  • 精神科病院へ入退院を繰り返している入居者もおり、医療連携が不可欠。司法福祉、医療との連携や、対象者への福祉サービスや生活保護に関わる援護の実施責任に対する課題もある。
(5)配置図、平面図等

配置図・平面図等 配置図・平面図等一式(PDF)

(6)建物諸元等

「健康促進住宅はしま」 基本データ

 

  • GH健康促進住宅

【入居状況】延べ17人(H28年4月時点)
【費用】家賃 13,000円(南) 11,000円(北)(家賃補助有10,000円)
    食材費 (朝・夕) 24,000 円

                  日用品費 2,000 円、水光熱費実費

 

  • LaLaの部屋

【入居状況】(H27年4月ーH28年3月)

  • 相談者数 2,753 人(延べ)
  • 相談内容(電話) 生活相談、就職相談等
  • 緊急宿泊 5 人(内4 人が就職・地域生活へ)

【費用】1 週間 無料(家賃・光熱水費共)、1 カ月 家賃無料・光熱水費負担 (2 人/1戸)、

    2 カ月から6カ月 家賃12,000 円+光熱水費実費

    (協会事業所で就業実習又は就労月20 日以上で家賃免除有)

 

  • hanaの家

【入居状況】延べ84人
【費用】利用料(朝・夕食含む) A(共同生活2 人)20,000 円、B(1 人1戸)30,000 円、

    岐阜県負担金1,100 円(収入により異なる)、電気ガス水道料金 実費

(7)事業者からひとこと
備考

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