スマートコミュニティの創出

• 少子高齢化が進み、独居や夫婦2人暮らしの高齢者世帯が増加しているが、自宅で最期を迎える高齢者や家族を支える地域での支援体制は不十分。高齢者、障害者の自宅での生活支援においては地域ぐるみで、自宅で最期を迎えられるように支援する取り組みが必要。
• 現在の有料老人ホームは受け皿としての機能が病院や介護老人保健施設と一緒になりつつあり、自立生活維持の機能に関してはやや不十分。
• 平成 27 年度から特別養護老人ホームでは要介護度2以下の軽度要介護者は入所が認められなくなるが、軽度とは言え、自宅で生活していくためには十分な準備が必要となる。

• 入居者に自宅復帰プログラムを実施し、自宅に戻す有料老人ホームを整備すると共に、地域で支えるボランティアコミュニティの創設に取り組む。

＜ハード面の取組＞

• 介護付・住宅型有料老人ホーム「シニアホームみらい鞍月」（36室）：住戸面積26m2・38m2。
• コミュニティフィットネス「クイーンオランジュ」
• コミュニティカフェ・レストラン（地域交流サロン）
• 地域包括支援センター、ボランティア支援センター

＜ソフト面の取組＞

• コミュニティフィットネスで、入居者に対する運動教室や鍼灸・マッサージなどを実施。クラス分けはせず、ホーム内の交流を促す。またパーソナルトレーニングも行う。
• その他、日常的に入居者の運動習慣や生活習慣を整える援助を行う（例：ショッピングバスの運行）。
• コミュニティフィットネスで、地域住民対象の介護予防の通所サービス（運動とコミュニティレストランでの食事）を実施。
• 定期的な健康セミナーや小学生等との交流会、地域健康感謝祭の開催など、地域との交流を図る。
   

• これまでに6名（退去者の21.6％）が自宅復帰。＊FU調査より
• 自宅復帰後も、同法人の運営する老人保健施設等と連携して関わる。
• 地域住民向けの健康セミナーには、地域の民生委員や企業・団体、みらい病院検診センター利用者等の住民が参加している。
• 地域との交流会の開催や、職員が地域に出向いて出張健康講座を開催するなど、地道な地域交流・参加を継続している。

• シニアホームの入居者の自宅復帰の希望が想定より少なく、看取りのニーズも高いことから、特定施設入居者生活介護の利用定員を当初28名から36名とする予定。
• 健康セミナー等への地域住民のニーズはそれほど多くなく、「金沢ボランティアコミュニティ」としての事業の展開までは至っていない。
• 地域の高齢化が進む中、健康寿命の延伸、そして認知症の予防に取り組むため、生活習慣病予防センターや認知症対応型共同生活介護事業（2ユニット18名）の設立を予定。

配置図・平面図等一式（PDF）

「シニアホームみらい鞍月」　基本データ
【住宅・施設の形態】 介護付き有料老人ホーム
【敷地面積】 1,624.08m2
【延床面積】 2,564.30m2
【構造・階数】 鉄骨造　4階
【住戸面積・住戸数】 26.20m2～38.24m2　　36戸
【住戸内設備】 　トイレ、浴室
【共同利用設備】 食堂、共用浴室、介護浴槽
【管理開始年月日】　平成27年12月15日
【家賃】 55,000～75,000円
【共益費（水光熱費）】 5,400円～8,100円
【管理費】 55,000円～110,000円
【食費】 51,840円
【入居状況】　満室
【平均年齢】 　85.1歳
【平均要介護度】　1.36(特定施設入居者生活介護：1.78)
【スタッフ体制】 管理者兼計画作成担当者1名、看護職員4名、介護職員14名、生活相談員1名、補助員1名、計19名

• フォローアップ調査の報告書（PDF）
• 検証報告（PDF）