高齢者・発達障害者（児）のリビングカフェ事業

• 高齢化が進む中、近隣病院、介護保険施設での入院・入所期間の短縮化により有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の需要が増加。
• 事業地周辺はこどもパトロールや町内会など住民同士の交流が図られているが、今後加速する人口減少、核家族世帯の増加等による近隣住民の関係の希薄化が懸念され、より一層の地域交流が必要とされる。
• 発達障害者は多様な障害特性により就労が継続できない場合が多い他、就労継続支援事業で充分な工賃が得られず、一人暮らしなど自立した生活を送る発達障害者は少ない。発達障害者の社会進出のためには、社会の認知度や理解のための活動が必要となっている。

• 住宅型有料老人ホームと共に、発達障害者（児）らを対象とした就労

• 続支援事業所やリビングカフェ等を併設した「天満ウェルネス名東」を整備し、就労支援やサービスを提供、多世代交流を促進している。

＜ハード面の取組＞

• 住宅型有料老人ホーム（30室）：住戸面積20m2。
• 就労継続支援事業所A型・B型
• リビングカフェ
• 放課後デイサービス
• 相談支援事業所、居宅介護支援事業所

＜ソフト面の取組＞

• 就労継続支援A型は、住宅型有料老人ホーム等の介護補助事業（シーツ交換・清掃）と厨房業務を実施。
• 就労継続支援B型は、リビングカフェで接客や食器洗い等を実施。
• リビングカフェでは地域を対象とした介護教室や勉強会も開催。

• 就労継続支援A型の利用者は6名（定員20名）。日々の有料老人ホーム入居者との関わり等により、コミュニケーション能力・社会性の向上がみられる。
• 就労継続支援B型の利用者は17名（定員20名）。利用者の能力や特性に合わせてカフェの仕事を分担し、各自が持てる力を出せるよう工夫しており、可能な作業の拡大や就労の継続にも繋がっている。
• リビングカフェは、有料老人ホーム入居者や家族、同一法人の運営する児童発達支援センターの保護者会や親子、近隣住民など幅広く利用されており、カフェで働く発達障害者や精神障害者との交流が生まれ、地域での障害者への理解も深まっている。
• 有料老人ホーム入居者には、発達障害者（児）とのコミュニケーションにより認知機能の維持・向上がみられ、また入居者が特技（刺繍）を活かして就労継続支援B型で働くようになったり、リビングカフェで趣味の作品を展示するなど、併設する事業が高齢者の生きがいづくりにも貢献している。

• 就労継続支援A型の利用者がまだ少なく維持が大変だが、将来的な需要はあると考える。A型の厨房業務は、いずれは天満病院グループ全体のセントラルキッチンにして、地域の配食サービスも行いたい。

配置図・平面図等一式（PDF）

「天満ウェルネス名東」　基本データ
【住宅・施設の形態】 住宅型有料老人ホーム　就労支援事業所他
【敷地面積】　1,860m2
【延床面積】　1,824.20m2
【構造・階数】　鉄骨造　3階
【住戸面積・住戸数】　19.5m2～21.0m2　30室
【住戸内設備】　トイレ、ベッド、タンス
【共同利用設備】　浴室、食堂、トイレ
【管理開始年月日】　平成27年5月
【家賃相当額（利用権）】 45,000～50,000円
【共益費（水光熱費）】 10,000円
【管理費】 10,000円
【食費】 49,800円
【入居状況】　28室
【平均年齢】 　84.8歳
【平均要介護度】　2.2
【スタッフ体制】　ホーム職員2名、訪問介護職員8名

• フォローアップ調査の報告書（PDF）
• 検証報告（PDF）